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IT業界、今年は攻めの年

2006/01/09 15:27

週刊BCN 2006年01月09日vol.1120掲載

 本紙で新春号から2号にわたり、掲載してきたITベンダートップの年頭所感。この企画も今年で4回目を迎えた。過去最多の合計44社のトップに話を聞いた今回、印象的だったのがキーワードの“ダブり”。各企業の方向性を示す言葉が、複数の企業で重複したのだ。

 例えば、保守サービス会社では、6社のうち4社のキーワードが「安心、安全」に集中した。情報システムを安全に安心して運用するための投資が、必ず増えるとの見解からだ。

 一方、ソフト開発企業やSIerのなかで多かった言葉が、「品質の向上」。昨年、一昨年に各社は少なからず不採算プロジェクトに泣かされた経験を持つ。その反省からソフトの品質向上やプロジェクト管理体制の強化を意識している企業が増えたからだろう。

 そして、全体を通して共通していたことがもう1つ。言葉ではないが、各社のインタビューで共通して感じたのが「攻めの姿勢」。今年は「大きく飛躍する」「昨年の巻き返しを図る」という意気込みが例年以上に伝わってきた。その自信も感じられた。

 景気回復を背景に今年、設備投資、IT投資も増えるとの予測のなか、各ITベンダーが今後一気にアクセルを踏みそうだ。その成果と実績を、今年も追っていきたい。
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