Letters from the World
海賊版は起業家を育てる?
2006/01/02 15:37
週刊BCN 2006年01月02日vol.1119掲載
80年代は台湾で違法コピーが氾濫し、海賊ソフトに慣れ親しんだ学生の間から、台湾を代表するIT企業のリーダー達が育った。
現在の中国でも同様のことがいえる。街には高価な外国ソフトの海賊版が溢れる。これが正規の教育現場で使われる。
中国のアプリを使いこなすレベルは高い。こうした環境で育った起業家の卵が立派なソフト会社を設立し、成功を収めている例は少なくない。
オフィスソフトやウイルス駆逐ソフトで成功しNasdaqに上場した金山軟件、中国ではMSNを抜き市場占有率第1位のチャットソフトのQQを持ち、ネットゲームでもトップクラスのシェアを誇る騰訊 など。また2001年に上海株式市場に上場した金蝶はSMB─ERP市場で、SAPやOracleに市場を譲らない。
今年、あらたに上場するIT会社はいくつに上るのだろう。(中国・深セン発)
- 1