ゴルフギア新時代 つかめ!クラブのポテンシャル
<ゴルフギア新時代 つかめ!クラブのポテンシャル>12.パター(1) たかがパター、されどパター
2005/09/26 15:37
週刊BCN 2005年09月26日vol.1106掲載
現在のようなパターやパッティングスタイルが登場するのは100年くらい前になります。その頃からトッププレーヤーと呼ばれる人はパットの名手が多く、トッププレーヤーのそばには必ず名器と呼ばれるパターがありました。
マスターズ・トーナメントを創始した球聖ボビー・ジョーンズには「CALAMITY JANE II」。「ピンにからむから、からみてぃじぇーん」いう洒落は余談です。
アーノルド・パーマーの「Wilson Arnold Parmer」と「DESIGNED by Arnold Parmer」、ジャック・ニクラウス「George Law Sports man Wizard 600」、ジョニー・ミラー「Accinet Bulls Eye」、トム・ワトソン「Ping Pal 2」、ベン・クレンショーの通称リトルベン「Wilson 8802」などが有名です。
また、日本ではジャンボ尾崎の「MacGregor Tommy Armour IMG5」が彼の全盛期をささえていました。
スコアメイクでパターが最も重要だとは言いませんが、1ラウンドで使用回数が1番多いのは、普通はパターです。ところが、来店されるお客様の修理や調整は、1にドライバー、2にアイアン、3、4がなくて、やっと5にパターといった具合です。パターの調整にはあまり関心が払われていないようです。
もっとも、現実問題として、パターの調整というのは難しいのです。それは問題点が見えにくいからです。
ドライバーなら「距離をもっと出したい」、「スライスを矯正したい」、「軽くしたい」など、「こうしたい」、「こうなればいいのに」といった問題点がはっきり言えるのに、パターではそれが分らない。結局、「入らないのは自分のパッティングが下手だから」、「パッティングの練習がまだまだ足りないから」と妙に納得してしまうのです。
はたしてそうでしょうか。一番使うのに、一番いい加減な選び方をしているパターについて、次回はもっと考えてみましょう。
[ナカシマケンジ]
profile
1955年生まれ。79年、留学先の米ユタ州で本格的にゴルフを始める。95年、オーストラリアのシドニーに移住。99年、ゴルフのカスタムフィッティングの店「K's Golf」開店。
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