旅-経営者の目線-

<旅-経営者の目線->111.南オセアニアの旅-(14)トンガ王国

2005/08/08 15:27

週刊BCN 2005年08月08日vol.1100掲載

 トンガは面積が東京都の約3分の1、奄美大島に等しい。大小170の隆起珊瑚礁の島々からなる。日付変更線と南回帰線の交わるあたりに位置し、世界で1番早く朝を迎える「日出づる国」(日本との時差は4時間)である。人口10万人、そのうち首都に7万人いる。立憲君主制で、大変親日的である。日本に留学した人も多く、横綱武蔵丸の父はトンガ人だと知った。日本人は国際青年協力隊員を含め50人近く住み、多くの施設が日本の政府開発援助(ODA)で作られ、車はすべて日本車(中古)である。輸出もカボチャなど、日本向けが第1位であり関係が深い。

 2月17日、昨夜の海の大荒れが嘘のような穏やかな朝を迎えて、首都ヌクアロファの港に入り9時着岸した。気温25度、海水温27度。大分温度が上がってきた。飛鳥の初寄港とあって、多数の小学生とブラスバンドによる派手な歓迎を受けた。

 上陸してすぐに、王室主催の歓迎交流会が催され、熱心にトンガの歌と踊りを演じてくれた。その送迎には全島から集めた大小10数台のバスが往復した。島は最高65メートル、平地は海抜2-3メートルで、飲み水に雨水を使い、台風の時には度々床下浸水するという。

 日中の日差しは強いが、日陰に入れば暑くない。市内にある赤い屋根と白い壁の王宮と広い敷地の王家の墓を観たが、思ったより派手でなく、好感が持てた。

 ブローホールズはトンガを代表する景勝地で、珊瑚礁海岸の岩の間から海水が豪快に吹き上げており、それが延々5キロも続いている様は実に壮観である。島の西端、美しい浜辺が続くリゾートホテルで小休止し、帰路、車道脇の木の枝に大コウモリが群れをなしてぶら下がっているのを見た。その後再び盛大な歓送をうけて17時出港。左右の海上に点々と平らな島が続いていた。
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