北斗七星

北斗七星 2005年8月1日付 Vol.1099

2005/08/01 15:38

週刊BCN 2005年08月01日vol.1099掲載

▼「国内最大規模の総合サポートサービス会社になる」。このほど、日立電子サービス(百瀬次生社長)と日立オープンプラットフォームソリューションズ(日立OPSS、山本義幸社長)の合併が発表された。日立電子サービスを存続会社として、今年10月1日付で合併する。記者会見の席上、百瀬社長の言葉からは、サポートサービス市場でトップに躍り出ようとの強い意気込みが感じられた。

▼国内のサポートサービス市場では、NECフィールディング、富士通サポート&サービス(Fsas)、日立電子サービスの大手3社が覇を競っている。NECフィールディングとFsasの2004年度(05年3月期)売上高はそれぞれ2415億円と2354億円。日立電子サービスと日立OPSSの04年度売上高を合わせると2376億円。3社の売上高は拮抗する。ちなみに、〝新生〟日立電子サービスの05年度売り上げ見込みは2500億円。「国内最大規模」を目指し、激しい競争が展開されそうだ。

▼もっとも、サポートサービス市場をめぐる環境は厳しい。ハードウェアの価格下落は激しく、顧客からは保守・運用費の値下げ要求も強い。百瀬社長も「印象としては、保守・運用費は4─5%は下がっている」と打ち明ける。そんな環境のなかで、サポートサービス分野で売り上げを伸ばしていくのは並大抵のことではない。日立電子サービスでは、08年度売り上げ目標3000億円を目指すという。売り上げ向上はIT業界全体の活性化にもつながるだけに、「その意気や良し」とエールを送りたい。
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