ゴルフギア新時代 つかめ!クラブのポテンシャル

<ゴルフギア新時代 つかめ!クラブのポテンシャル>5.ウッド(4) ヘッドに鉛を貼ってバランス調整

2005/08/01 15:37

週刊BCN 2005年08月01日vol.1099掲載

 シャフトを短くしてスイングバランス(注)が軽くなった場合、簡単に調整できるのがバランス調整用鉛を貼ることです。粘着テープになっていて、簡単に切れ、そして貼ることができます。

 例えば、「D2のバランスだったドライバーを短くしたのでC6になった。軽量グリップを着けたがまだC8。なんとか以前のバランスに戻したい」という場合。バランスを1ポイント重くするには、鉛は約2g必要です。ですからこの場合、C8からD2に戻すには4ポイント重くするので、8gの鉛を用意します。

 さて、鉛をヘッドのどこに貼ったらいいのか説明しましょう。

●スライスを抑えたい(写真①)

 ヘッドのヒール側に貼る。重心距離が多少短くなり、ヘッドの遅れを防ぎます。かつてヘッドが小さかった時代には、スライスを防ぐためにヘッドのトウ側に貼っていましたが、大型ヘッドでは全く逆のことするようになりました。

●フックを抑えたい(写真②)

 ヘッドのトウ側に貼る。重心距離が長くなり、ヘッドの返りが抑えられます。

●球のつかまりを良くしたい(写真③)

 スライスを抑えるのと似ていますが、ヘッドの後側・ヒール寄りに貼ると重心アングルが大きくなり、ヘッドの返りを良くします。

●弾道を低くしたい(写真④)

 ソールのフェース寄り、リーディングエッジぎりぎりのところに貼る。重心深度を浅くしてインパクトロフトを抑えます。注意したいのは、鉛を貼ったことでヘッドのすわりが変わることのないようにすることです。

●弾道を高くしたい(写真⑤)

 ヘッドの真後ろに貼る。重心深度がより深くなり打ち出し角が高くなります。

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 バランス調整用鉛は、ゴルフショップに行けばいろいろなタイプが手に入ります。練習場で自分の球筋を見ながら、いろいろな場所に貼って試してみてください。面白いかもしれません。



(注)スイングバランス…ヘッドの利き具合を計った重さ。スイングウェイトともいう。軽い順にAからEまで5段階に分け、それぞれ0-9の10段階に細分化している。



[ナカシマケンジ]
profile
1955年生まれ。79年、留学先の米ユタ州で本格的にゴルフを始める。95年、オーストラリアのシドニーに移住。99年、ゴルフのカスタムフィッティングの店「K's Golf」開店。
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