北斗七星
北斗七星 2005年7月11日付 Vol.1096
2005/07/11 15:38
週刊BCN 2005年07月11日vol.1096掲載
▼05年3月期に1715億円の純損失を計上したのを踏まえ、事業領域を拡大しすぎたとの反省から聖域は設けず全社的な資源の集中を図っていく方針だ。「サステナビリティー(共生進化)」をキーワードに、地球環境、クリーンエネルギー、ユビキタスを3本柱に据え事業の再構築を進める方針だが、ただ記者会見では具体的な統廃合分野については言及がなかった。
▼西の三洋電機に対し、東ではソニーが経営再建を迫られている。ハワード・ストリンガー会長兼グループCEOは、就任後の記者会見で「ラズベリージャムの法則」なるものを披露。「パンにジャムを塗る時に全体に広げようとすると、ジャムは薄くなる。ソニーも全製品を継続するのではなく、プライオリティを決めることが必要」と、撤退領域があることを示唆した。
▼ソニーでは9月末にも具体的な新戦略をまとめる方針だが、ここには撤退領域も盛り込まれてくるのは確実。新経営陣にとっては苦汁の決断を下すことになるが、三洋電機も早期に統廃合分野を明確に打ち出せるかで、再建スピードは大きく違ってくるだろう。
- 1