北斗七星

北斗七星 2005年6月20日付 Vol.1093

2005/06/20 15:38

週刊BCN 2005年06月20日vol.1093掲載

▼株主総会シーズンが間もなく幕を開ける。今年は、ライブドアによるニッポン放送買収劇など、個人株主にとっても保有する株について改めて考える機会が多かったのではないだろうか。また、業績低迷をはじめとして様々な問題を抱えている企業の経営者にとっては眠れぬ夜が続いていることと思う。

▼企業が株主重視に変わってきていることやITの発達によって、ここ10年で株主総会にも変化が押し寄せている。多くの株主を総会に集めるために、自社の契約アーチストによるミニライブを行うレコード会社があったり、子供が楽しめるゲームイベントを開催するなど、あの手この手でオープンな総会をアピールしてきた。IT利用ではパソコンでインターネットに接続し議案への投票を可能にするだけでなく、今年は携帯電話からの投票を可能にした企業も増えた、という報道もあった。

▼6月末に企業の株主総会が集中するのは総会屋対策と言われてきた。集中すればそうした手合が乗り込んでくる企業は減る。しかし、その他の株主にとっては機関投資家ならまだしも、個人株主が何社も掛け持ちすることは不可能に近い。しかし、ITを使ってネット経由で参加できれば、パソコンや携帯電話を駆使してそれも可能になってくる。

▼すでに株主総会の召集通知が手元に届いていることだろう。毎年、委任状を発送したりだんまりを決め込む個人株主も、今年は内容を確かめてネット経由で参加してみてはどうだろう。配当や優待を待つだけでなく、出資者の自覚も芽生えるかも。
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