BCN FORUM

先の見えぬユビキタス社会実現

2005/06/20 15:27

週刊BCN 2005年06月20日vol.1093掲載

 ユビキタスネットワーク社会の実現に向け、「ユビキタスネットワーク連携協議会」が発足した。

 この協議会は、総務省が2003年度から実施している施策「ユビキタスネットワーク技術の研究開発」で持ち上がった技術課題について12機関の体制で取り組んできたのを、基盤技術の確立に向けて各機関の研究成果を統合。各機関が連携することがユビキタスネットワーク基盤の早期確立につながると判断したことによる。まずは、今年度に各グループ内の連携を進め、07年度には集大成として、これまで研究開発を実施してきた技術を対象に本格的な実証実験を予定する。同協議会の事務局によれば、「総務省が打ち出した施策に基づいて2年間研究開発を行った結果、成果が出始めたことから発足したのが今回の協議会」なのだそうだ。

 しかし、協議会になったところで商用化が早まったというわけでもない。もともと、総務省の施策は03年度から07年度末までの5か年計画で、このなかで実証実験を実施することがあらかじめ予定されている。これまでの2年間で具体的に実現できる技術が開発されたわけでなく、「将来的にユビキタス社会を実現する可能性が高いベースが整った」と説明も自己満足の世界。

 協議会の最終目標は実証実験。一体、ユビキタス社会の実現はいつになるのだろうか。
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