旅の蜃気楼

エジプトで新年を迎える

2005/02/07 15:38

週刊BCN 2005年02月07日vol.1075掲載

▼エジプト時間、2005年1月1日午前6時16分。シナイ山から見るご来光は遠くまで連なる岩山の地平線の雲間から出た。紅っぽい岩肌の山々は、さらに紅く照り輝いた。「この光景をモーゼも見たんだ…うーーん」と唸るばかりで、神の気配は残念ながらしなかったが、幸いにして十戒も授からなかった。ラッキー。見渡す限りの山々が土色をした剣岳といった山様だ。ロッククライミング好きには気分も高揚するが、カイロからシナイ半島を車でぶっ飛ばして7時間あまりの大半が、樹木のない岩山ばかりだと、その昔々には不安が募るばかりであったろう。

▼シナイ山行きで乗った車は「大宇」だ。今年は、日韓国交正常化40周年を迎えた。その記念すべき「日韓友情年」を韓国車で滑り出した。いい感じだ。BCN紙にもソウルの鄭載学(ジョン・ジェハク)特約記者とITジャーナリストの趙章恩(チョウ・チャンウン)さんが快調に韓国のIT情報を伝えてくれている。そしていつか、中国車に乗って異国での新年を滑り出す時が来るだろう。私たちは「東アジア経済圏」の始動に向けてじっくり腰を据えて取り組みたい。(本郷発・笠間 直)
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