旅-経営者の目線-

<旅-経営者の目線->93.湖国の景観-(2)メタセコイア並木・その他

2005/01/31 15:27

週刊BCN 2005年01月31日vol.1074掲載

 新旭町水鳥観察センター。越冬するために湖岸に飛来するコハク鳥やカモ類などの水鳥たちを保護し観察する施設で、1989年に開設された。入り江になっている上に、沖合に自生する葦が自然の防護柵になっているので、水鳥たちは安心して越冬できる。直近の11月-3月には1日平均1232羽が遊水し、ここで産卵し子育てをした。

 今津の座禅草群生地。約3000株の座禅草が伏流水でできた湿原に群生している。人里遠いところではなく、こんな近場にあるのは珍しい。ここは昨年2月27日に訪れ、湖北の厳しい冬の寒さを体感した。

 メタセコイアの並木。マキノ町の一画にメタセコイアの美しい並木道が2キロも続いているのを観て驚いた。国内にこんなところがあるとは知らなかった。戦争中に滑走路として計画されたもので、15年程前に町長が植えたという。この地方特産の柿の木畑の中を一直線に整然と並んで樹っており、まさに壮観である。

 雑木林とカタクリの花。湖西地区は元々雑木林が多かったが、雑木の利用価値が減って手入れされずに荒れたままになっているところが多い。しかしマキノ町では人手を加えて美しいクヌギ林を広範囲に残している。その中の一画に、春4月から5月にかけて花を咲かすカタクリの群生地があった。このあたりのクヌギは根元から何本も枝分かれしているので、整備された左右のクヌギ林の景観が素晴らしい。特に根元に大きな空洞をもった“山おやじ”が目を惹いた。その林の中に観光客用に紐を結んでつくった通路の名残があった。この林は夏はカブト虫やクワガタが多く、秋は茸が多く獲れるという。昔ながらの里山の自然が残っていた。
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