アマチュアのためのゴルフ心理学
<アマチュアのためのゴルフ心理学>15.イップス
2004/11/15 15:27
週刊BCN 2004年11月15日vol.1064掲載
このイップスに悩んでいる人は少なくない。ドライバーイップス、アプローチイップス、パッティングのイップスと、人によって振れないクラブも様々だ。
イップスの困った点は、練習場では振れているのに本番になると全く振れないといったことが起きるという点だ。もちろん、重症になると練習でも振れなくなってしまう。これを直すためにはどうすればいいのだろう。
実は最も効果的で近道なのが「イップスを分析したり、直そうと思わないこと」なのである。イップスという言葉にとらわれ、症状にとらわれ、これを何とかしたい、何とかしなければ、と思うほどイップスの罠にはまっていく。
イップスの人の傾向として、原因究明や打ち方ばかり気にしてしまいがちなため、ゴルフをゲームとして捉えることがもはやできなくなっていることが問題なのだ。失敗してしまうのは、手がスムーズに動かなかったからだ、といったように意識が過剰に自分に向けられると当然身体はスムーズな動きができなくなる。
「スムーズに動かそう」と思っても、半信半疑だったりと自分を信じきれないため、結局いい動きなどでるはずもないのだ。ここでは視点を変えて、自分のとるべき行動を探すことが大事になる。
ゴルフは、最終的にボールをカップに沈めるゲーム。集中すべきポイント、すなわちターゲットを探し意識をそこに定めることが必要なのだ。自分に意識を向けるのをやめ、外に意識を向けるようにしてほしい。
「よし、あそこを狙っていこう」といったように、外に遠くに意識を向けることで過剰な緊張もなくなるだろう。ターゲット集中が本当の意味でできるようになってくれば、打ち方やミスのことを考えることも自ずと減るはずだ。イップスにとらわれ、必要なことをやっていなかった自分に気づいたら、イップス地獄から抜け出すのはそう遠くはない!
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