旅-経営者の目線-
<旅-経営者の目線->78.竿灯・ねぶた祭りクルーズ-(4)十三湖
2004/10/11 15:27
週刊BCN 2004年10月11日vol.1059掲載
その十三湊の遺跡を訪ねて歴史民族資料館を訪ね、当時の繁栄ぶりを学んだ。十三湖は白鳥の飛来地でもあり、大粒な十三湖しじみの産地としても知られている。かねてより期待のそのしじみを釜飯と塩汁で頂き満足した。
帰路金木町で太宰治の生家である記念館「斜陽館」に立ち寄った。1階11室、2階8室の豪邸と石倉を見て小作人300人という明治の大地主兼貸金業者の強大な権勢を知り、当時の貧富格差の大きさを痛感。五所川原では高さ20メートルの巨大な立ちねぶたが威勢よく街を練り歩く。その実物をねぶた会館で見て圧倒された。
その夜飛鳥船上から、夜空に上る花火とねぶた船の海上運行を観た。青森市をあげた4日間の夏祭りの最後を飾るフィナーレであった。
20時30分青森港を出港し、夜の津軽海峡を越え、翌日は終日洋上クルーズ。そして8月9日8時に横浜港に入港した。
初めて船旅を経験して、その魅力に取り憑かれそう。毎朝トランクを通路にだす煩わしさがなく、また身軽で上陸できるのがよい。リタイヤした年配者同士なので、気易く話しかけあうが、名刺を出す必要がない。洋上では、BS以外のテレビがなく携帯も使えない。新聞もないに等しく、まるで別世界にいる感じ。情報の渦の中で緊張し続けてきたこれまでと違って、開放感に包まれ、まるで別人になった新しい自分を発見した。
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