旅-経営者の目線-

<旅-経営者の目線->75.竿灯・ねぶた祭りクルーズ-(1)男鹿半島

2004/09/20 15:27

週刊BCN 2004年09月20日vol.1056掲載

 この夏、初めて“飛鳥”に乗船し、夏祭りのクルーズを経験した。以前から友人に飛鳥クルーズを奨められていたが、中長期の休暇を取りにくかったのと、船酔いに不安があったのでその気になれなかった。その後、自由な時間を持てるようになり、その上個人旅行ではいつも観覧席の場所どりに苦労してきたので、今回の秋田竿灯と青森ねぶたのクルーズに参加した。

 8月3日横浜港で乗船、17時に出航した。船は滑るように東京湾内を進んだが、浦賀水道を過ぎ房総半島を回った辺りで、かなり揺れ出し、足元がふらついてきた。聞けば急流黒潮がぶつかる半島突端の辺りは野島崎も潮岬も石廊崎も波が荒いという。

 終日洋上クルーズ。翌4日夜、下北半島大間崎沖を回って津軽海峡に入ると、右舷にいか釣り船の漁り火が点々と浮かんでいるのが見えた。星影もない真っ暗な海だったので鮮やかで印象的だった。

 5日8時、秋田の船川港に入港、オプショナルツアーで男鹿半島を半日観光した。標高355メートルの寒風山は大小の旧噴火口に囲まれており、回転展望台からの眺めが素晴らしい。広大な八郎潟干拓地を俯観し、その干拓の歴史を知るにつけ、米余りの現状に今昔の感を深くした。

 半島北端の入道崎灯台は日本海を広角度に一望できる。広い芝生に囲まれた、白黒横縞の灯台の景観は何度見ても美しい。近くに、珊瑚礁に囲まれたラグーンのように、無数の飛び石に囲まれた大きな浅瀬があって、子供達が水遊びをしている珍しい光景を目にして、ワンショット。八望台からは深い緑に囲まれた神秘的な火山湖一ノ目潟、二ノ目潟を眺望した。
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