北斗七星

北斗七星 2004年9月13日付 Vol.1055

2004/09/13 15:38

週刊BCN 2004年09月13日vol.1055掲載

▼北川正恭・早稲田大学大学院公共経営研究科教授、早稲田大学マニフェスト研究所長の呼び掛けのもと、「第1回ローカル・マニフェスト検証大会」が9月8日、同大学キャンパスで開かれた。昨年の地方選でマニフェスト(政権公約)を掲げ当選した知事5人を集め、有識者らが第3者の立場からマニフェストの内容や進捗状況を点数で評価しようという初の試み。知事さんにとっては、まさに〝まな板の鯉〟といったところだ。

▼第1回の結果は、松沢成文・神奈川県知事が81点、増田寛也・岩手県知事が88点、西川一誠・福井県知事が81点、古川康・佐賀県知事が86点、上田清司・埼玉県知事が79点。この数字に対し、一部の知事からは「評価が辛すぎるのでは…」との反論も出たが、同様の基準で自民党のマニフェストを評価したところ30点という低い結果が出たことからすれば、まずは全員〝及第点〟に達したといえよう。

▼「地方から変わる。その集合体で国政が変わっていく」(松沢知事)、「議会とは緊張感が高まった。良い意味での政策競争が始まった」(増田知事)。マニフェストをベースに地方から日本を変えていこうという意気込みが各知事の口からほとばしる。だが、これは裏を返せば中央政界に〝改革の芽〟を見出すには、もはや構造的に無理という冷めた目がある。論議が大詰めを迎えた郵政民営化は、その象徴でもあろう。さて、小泉改革の目玉でもあるこの公約、マニフェスト風に評価すれば果たして何点取れるだろうか。
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