アマチュアのためのゴルフ心理学

<アマチュアのためのゴルフ心理学>4.朝イチのショット

2004/08/30 15:27

週刊BCN 2004年08月30日vol.1053掲載

 アマチュアゴルファーだけでなく、プロにとっても、朝イチのショットは緊張するものだとよく聞く。これはなぜだろうか?

 おそらく、「体がまだよく動かない」とか、「朝イチのショットが上手くいくかいかないかでその日のプレーが変わってしまう」と思い込んでいるというのが原因にあるだろう。

 しかし冷静に考えてみてほしい。1打目で失敗したからといって、すべての結果がそこで決まるわけではないのである。

 朝一番の出来不出来でその日のゴルフが左右されてしまうと考えてしまう人は、1打目で失敗したという事実よりも、それによって気持ちが影響を受けることの方がよほど問題だということにまず気づく必要がある。

 また、最初から最後まで完璧なプレーで1日が終わるべきだという考えを捨てることも必要だ。

 完璧なプレーなどほぼ100%不可能に近い。そんなものを求めていては、いつまでたっても状況に臨機応変に応じられるプレーヤーになることはできない。

 ゴルフはミスやアンラッキー、ハプニングがあって当たり前。それをどう対処していくかが、勝負のスポーツといっても過言ではないのだ。

 ショットが右や左に曲がってしまったら、「ここからどうリカバリーするか。それが大事なのだ!」という風にとらえたり、「ここで落ち着いて、普段通りのリズムで打てば大丈夫!」など、今とるべき行動を前向きに考える習慣をつけるようにしてほしい。

 常に、そういうプラス思考法でいけば、多少の失敗は気にならなくなってくるはずである。これが結果的に自分自身にかけるプレッシャーも減らすことができ、ミスの減少にもつながってくる。

 最後に、普段の練習から「これが朝一番のショットだ」といったように、できるだけ具体的に状況を設定して、プレッシャーのなかで落ち着いて打つ練習を取り入れることも大切である。

 イメージのなかで緊張感を経験しておけば、本番で落ち着くために自分がやるべきことも見えてくるはずだ。
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