旅-経営者の目線-
<旅-経営者の目線->72.バリ島とボロブドゥールの旅-(2)2つのダンス
2004/08/30 15:27
週刊BCN 2004年08月30日vol.1053掲載
夕刻デンパサールに戻り、ヒルトンに帰った。夕食時に初めてレゴンダンスを観た。笛、木琴、ドラムで奏でるガムランのリズムに乗って、踊る少女の怪しげな手や目の動きと腰の振りが、妙になまめかしくて美しかった。
翌日はレンボガン島に向かってクルージングをした。青空の下、群青の海の上を真っ白な船が軽快な音を響かせてゆっくり進む、正に快適そのものである。島の近くで停船し、数時間待機する。潜水式グラスボートで海中の珊瑚を観察した後、小舟で島の白い砂浜に上陸した。波のない南の海でひとしきり泳ぎを楽しんだ後、島を後にした。出発前にバリ島で泳ぎたいと想っていただけに大満足だった。
この夜がバリ島最後の夜なので、本格的な舞踊鑑賞のためにアートシアターに向かった。時間通りにケチャックダンスが始まった。薄暗い劇場内のかがり火の中で、数10人の褐色肌の男達が輪になって座り、両手を前に拡げて触手のように振るわせながら短く「チャッ、チャッ」と勢いよく声を合わせて合唱する。しかも舞踊劇の進行に合わせて複雑なリズムを次々と合唱する。
初めて見、初めて聞く、この異様な光景と雰囲気に、思わず引き込まれてしまう。
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