Letters from the World
中国のIP電話事情
2004/08/23 15:37
週刊BCN 2004年08月23日vol.1052掲載
中国、台湾、香港間ではビジネスの往来が活発であり、通信の需要も多い。例えば台湾の本社から、中国の工場への電話というふうに。VPN(仮想私設網)やインターネット経由でVoIPを通し通話をしているケースも増えてはいるが、ITの専門セクションがあるような中規模以上の会社に限られている。台湾企業は中小企業でさえ、本社が台湾であるが、経理など最小限の機能を残し製造や営業などを中国に移転している会社が数多い。
これらの会社のオーナー経営者が2つの拠点間を行ったり来たりしているわけである。そこで、これらのマーケットに目をつけた通信会社のリセーラ-も出現した。台湾に拠点を置くバルクウェルス社は、福建省アモイの通信会社のインフラと中国大手の通信機器メーカーのZTE社の技術を結びつけ、パソコンベースでのIPフォンサービスを開始した。これにより、台湾からの中国全土への通話料金が飛躍的に下がる。例えば、台湾から北京に電話する場合、1分間が0.3人民元となり、先に説明した一般の中国市場向けの中国通信のレートとまったく同じになってしまうのである。ちなみに、このサービスはインターネットベースであるから当然日本からでも利用できる。(中国・深セン市発:アコードインターナショナル 原 真)
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