北斗七星

北斗七星 2004年7月19日付 Vol.1048

2004/07/19 15:38

週刊BCN 2004年07月19日vol.1048掲載

▼参院選は、民主党50議席、自民党49議席獲得で自民党の敗北。その後の世論調査では、自民党の支持率も内閣支持率も減少傾向が止まらないようである。年金問題やイラク多国籍軍参加など争点は明確。相変わらず「改革路線の堅持」を標榜する小泉政権も、3年前の大フィーバーを忘れて、本当の改革で国民の声に応えることが必要になる。

▼参院選が終わって関東地方も梅雨明け。連日、猛暑が続いている。昨年は東京電力の原子力発電所のトラブル隠しで、主力の発電所が停止していたため電力不足が懸念されたが、冷夏がそれを救った。今年の東京都心の梅雨の降水量は平年の45%程度と半分以下にとどまり、一転して水不足の懸念も出そうである。

▼猛暑に喘いでいると、「UFJグループが三菱東京FGと統合へ」というニュースが飛び込んできた。総資産190兆円の世界トップのメガバンク誕生、金融再生の総仕上げ、と熱くなるのもいいが、不良債権処理が順調に進んでいた東京三菱銀行も、UFJとの統合により不良債権額残高がどっと増えることになる。

▼銀行統合で思い出すのは、みずほFGのシステム統合のトラブル。利用者に多大な迷惑をかけた。この巨大銀行同士の我の張り合いが、三菱東京FGは対岸の火事とせずに慎重に進めてもらいたい。時間が経てば、多くの事柄をきれいさっぱり忘れがちである。学習効果を発揮しなければならない。
  • 1