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会見を2回開く羽目に

2004/07/12 15:27

週刊BCN 2004年07月12日vol.1047掲載

 SAPジャパンは6月下旬、定例イベント「サファイア」に合わせ、中小企業向けERP(統合基幹業務システム)の新製品「マイエスエイピー・ビジネスワン」の記者発表会を開いた。独SAP創始者のヘニング・カガーマン会長兼CEOらが参加したこともあり、SAPジャパン主催の会見としては珍しくテレビ局の取材陣が入るなど盛り上がった。

 だが、翌日の媒体は冷ややか。同じ時期に来日した米マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOの記事に比べ、段違いに扱いが小さかった。これに驚いたSAPジャパンは急きょ1週間後に再び記者会見を開き、関谷泰朗・副社長らが同ERPのデモを行うなど懇切丁寧に説明を行った。

 各紙の扱いが小さかった伏線は、1回目の会見にあった。

 ある一般紙記者が会見の後半に質問した。記者「ERPって何だ」、SAPジャパンの藤井清孝社長「統合基幹業務システムだ」、記者「こんな分からない説明で、中小企業に売れるわけがない」…と、初歩的な質問のやり取りが15分程度続き、結局他の記者は肝心の質問ができずに会見場を後にした。

 興味深い話が聞けなかった記者らは、詳細を報道する気になれなかったようだ。カガーマン会長兼CEOの“神通力”がここでは通用しなかったということか。
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