北斗七星
北斗七星 2004年6月14日付 Vol.1043
2004/06/14 15:38
週刊BCN 2004年06月14日vol.1043掲載
▼これまで「e─Japan戦略」に沿って、地方自治体などに対して「地域イントラ整備」や「IT装備都市」など、さまざまな切り口で補助金が交付されてきた。地方のネットワーク整備や自治体のIT化、地場企業の産業振興などがそれにより進んだ面は否定できない。しかし、補助金交付による両省の縄張り争いがなかったか、というとそれも否定はできないだろう。
▼ある地方の総合通信局と経済産業局が、自治体IT化と地域情報化による産業振興をテーマにセミナーを共同で開催したときも、ある担当者が「霞が関にお伺いを立てて、ようやく共同開催に漕ぎ着けた」と苦笑い。両省の間にある壁の高さというか、溝の深さを改めて認識させられた。
▼補助金の切れ目が事業の終わり、という自治体が少なくない。そうした無駄が当たり前のように横行している。IT分野での両省の連携が拡大すれば、効率的な予算活用とより一層のIT化が進む、と考えるのは楽観的過ぎるだろうか。
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