旅-経営者の目線-

<旅-経営者の目線->55.カナダの旅-(3)アサバスカ氷河

2004/04/19 15:27

週刊BCN 2004年04月19日vol.1036掲載

 ハイウェイの両側には、3000メートルを超す山々と無数の小さな氷河、そして裾野には濃緑色の針葉樹の森が拡がり、清く澄んだ急流が無人の野を走る、そんな絵のような光景が次から次へと続いている。それは4000メートル級のヨーロッパ・アルプスの裾野に、牧草地と民家が点在している牧歌的な美しい景観とはまた違った別世界である。

 ここの針葉樹レッドウッドは高さ100メートルを超す巨大な木で、それが密生する森林と、万年雪をいただく岩山が展開する雄大な景観は、これぞカナディアン・ロッキーというべき大自然の驚異で、強く心を魅せられてしまう。

 コロンビア大氷原は面積325平方キロ、氷の厚さ320メートルで世界最大、アサバスカ氷河はその大氷原から流れ出る氷河の1つに過ぎないという。地球温暖化の影響で毎年少しずつ後退し続けている。

 雪上車に乗って氷河に渡り、数千年前の雪と氷を肌で実感することができた。薄雪に覆われた氷河の表面は滑り易く、解けた氷が小さな川になって流れている。河から少し行くと、パークウェイ唯一の峠サンワブタ峠に出る。峠の頂上からの眺めは最高。雄大な山々や幾筋もの小さな滝が見晴らせて気分爽快になる。
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