北斗七星

北斗七星 2004年4月12日付 Vol.1035

2004/04/12 15:38

週刊BCN 2004年04月12日vol.1035掲載

▼マスメディアは常に正確な情報発信に努めなければならないことは言うまでもない。だが、ともすれば取材相手の真意が上手く伝わらないことがある。30分とか1時間のインタビュー内容を、全てもれなく書き込めればそれに越したことはないが、新聞なら限られた紙面スペース、テレビなら限られた放送時間がある。よって、いくつかにポイントを絞って出来上がってくる原稿は、前後の会話の流れが省略された結果、何気ないコメントが思いのほか誇張されて伝わってしまうケースもある。

▼相手の失言部分を切り出して何度も繰り返し映像を流し、笑いを誘う一部のバラエティ番組のような〝確信犯〟ならともかく、大半のメディアはそうした落とし穴には細心の注意を払っている。ただし、活字媒体の場合、そうした関門をクリアしようとも、乗り越えられない一線がある。いくら表現を駆使し、内面が滲み出るような写真を添えようとも、相手の息づかいや表情、しぐさまでを克明に伝えるには限界があることだ。

▼紙面からは発信できない〝生の情報〟を読者に届けたい──。BCNでは4月28日、東京・四谷で「第1回BCNフォーラム」を開き、日頃紙面に登場頂いている関係者の生の声を読者に届ける試みをスタートする(8面参照)。第1回の講師は、経済産業省情報セキュリティ政策室の山崎琢矢課長補佐。テーマは「情報漏洩防止をはじめとしたセキュリティ対策のあり方」。最新の情報に直接触れられる場として、ぜひ活用して頂きたい。
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