北斗七星
北斗七星 2004年3月22日付 Vol.1032
2004/03/22 15:38
週刊BCN 2004年03月22日vol.1032掲載
▼テレビドラマや小説は、「時代を映す鏡」でもある。その作品がヒットすれば、なおさらだ。年度末を迎え、北斗子も、「変えることのできない運命的なもの」を意味する「宿命」とIT業界を照らし、時代の機微を感じる場面に遭遇すること度々だ。
▼苦境に喘いでいた富士通の黒川博昭社長は、「すべて〝ぶっ壊す〟」と、社内改革の断行を宣言。富士通社員に根強い「既成概念」という〝亡霊〟を取り払い、新たな道を築くことに挑んでいる。アルゴ21の大岡正明社長が、4月1日付で、業績不振の引責で取締役副社長に降格する。大岡社長はここ数年、社内に広がる既成を取り払うため、徹底した社員のIT技術力の強化戦略を実施。社員という〝武器〟の精度向上に努めていただけに残念だ。いずれも、重い「宿命」を背負いつつ、今後も社内改革が進む。
▼もう1つ、今流行りのテレビドラマに「プライド」がある。アイスホッケーのプロ選手が、無用なプライドの狭間で揺れ動く設定だ。「宿命」の呪縛にとらわれた先の業績不振に見舞われたIT企業は、信念のあるプライドを持ち、無用なプライドを捨てる勇気が求められている。
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