Letters from the World
ブーミングするインド経済
2004/01/26 15:37
週刊BCN 2004年01月26日vol.1024掲載
大都市での中産階級の購買力は増える一方で、新しいブランドがこれでもかというぐらいに増えている。大型量販店には、堂々と外国のワインやウイスキーが並んでいる(いままでは、インドでは酒類はリカーショップでこっそりと買うものだった)。米国系を中心としたマルチレベルネットワーク販売の会社がどんどん上陸している。新聞には豪華なマンションの分譲販売と高級自動車の広告がひときわ目を引く。04年からはパソコンの輸入税率は16%から一挙にゼロに。パソコンの普及に弾みがつくであろう。
私が初めてインドを訪れた25年前は、関税や消費税などを合わせると輸入品は300%程度になるのが普通であった。当時の高級カメラ、ニコンFをインドで売ると飛行機代が浮く計算になったものだ。政府もハード産業の育成よりもソフトウェア産業など知識産業で立国していく方針である。このような状況下で、いまだに変わっていないのが、街中を闊歩する牛と、30年間モデルチェンジのない乗用車アンバサダーである。この時代錯誤のクラシックカーの存在と、宗教が何ものにもまして優先されるこの現実を見ていると、絶対に変わらないインドがまだここにあるのだと確信できる。(インド・バンガロール発:アコードインターナショナル 原 真)
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