旅-経営者の目線-

<旅-経営者の目線->43.オーストラリアの旅 I-(4)エアーズロック

2003/12/15 15:27

週刊BCN 2003年12月15日vol.1019掲載

 翌日は終日、エアーズロックを観光。荒涼たる大平原に忽然と姿を見せる赤褐色の砂岩で高さ348メートル、周囲90キロの世界最大の一枚岩である。

 ここは古くから原住民アボリジニ達から聖地として崇められてきたところで、浸食によってできた洞窟には原住民の描いた古い絵が数多く残っている。岩の南側には不滅の池があり、蛙や蛇もいる。岩肌は時間によって色彩が変わり、降雨時には幾筋もの滝が流れ落ちる。岩を眺めながら昼食を取ったが、雲集する蝿には往生した。岩山を一周して改めてその大きさを実感。

 パースは、西オーストラリアの州都で、アルミやニッケル、製鉄などの新興工業都市であり、周辺にはそれらの地下資源が豊富にある。

 地球創生の頃の大気は高温の二酸化炭素や水蒸気の厚い雲に覆われていて、酸素はまったくなかった。やがて原始の海が生まれ、そこに太陽の光が直射するようになり、その海水からシアノバクテリアが光合成によって酸素ガスを大量に放出し続け現在のような大気になった。

 西オーストラリアには何か所か今でも原始の海同様に酸素を出し続けているところがあると聞いていた。

 今回の旅ではどうしてもそこを見たいと思っていたが、ガイドブックにも載っていないし、現地のガイドも知らないという。そこを無理に調べてもらい、念願叶ってシアノバクテリアが密生するストロマトライトの現存地を訪れることができた。その上インド洋の海水に足を浸けることができ、大満足であった。
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