米国が迫る日本市場開放というと、数々の貿易摩擦を取材してきた身にとって、米国の強硬なイメージだけが残る。

　「シアトル（ワシントン州）にあるソフトウェア会社は、何もマイクロソフトばかりではありません。人によっては4000社という説もあります」と笑うのは、ワシントン州政府通商経済開発局のティム・タトル日本事務所長。毎年5月に、日本での市場開拓に意欲のある企業を集めてミッションを組み、日本のシステムインテグレータに紹介したり、流通分野でビジネスマッチングを図るなど、地道な活動を行っている。

　タトル所長は、米国の各州政府の日本事務所を代表するアメリカ州政府在日事務所協議会の会長も兼ねている。「景気が悪くて予算も限られている。撤退を考える事務所もある」と残念そうに語るが、会長として結束を固めたいとも。強硬なイメージからは、ほど遠い印象だ。

ワシントン州政府通商経済開発局日本事務所
http://www.wajapan.org/

アメリカ州政府在日事務所協議会
http://www.asoajapan.org/