Letters from the World

ICE業界

2003/05/19 15:37

週刊BCN 2003年05月19日vol.990掲載

 コンピュータ業界の人やインターネットに関連した職業の人と話すと、略語が多く出てきて、一般の人や業界の人でも頭の中が真っ白になることがある。多くの場合、恥ずかしいのもあって「何の話をしているのですか」、「それは何ですか」なんてなかなか聞けないものだ。しかし、ずっとわからないままというわけにもいかないので今回は少し業界用語を解説してみる。

 よくIT業界という言葉を聞くが、ITとは何か知っていますか。ITは、Information Technologyの頭文字で「情報技術」という意味だ。ほかにもSIやSIerという言葉が新聞にも出てくる。SIは、システムインテグレータの頭文字。エスアイヤーというのはSIを行う業者だが、和製英語である。IDCは、インターネットデータセンターの略である。SPAM(スパム)は、単語で省略文字ではない。SPAMは、米国のホーメルという会社が作る、豚でできたコンビーフみたいな缶詰のこと。それがなぜ迷惑メールの代名詞になったのかはわからない。

 SPAMといえば、最近ビジネスの勧誘のメールが多い。その勧誘しているビジネスの多くはMLMというもの。これはMulti Level Marketing(マルチレベルマーケティング)の略で、簡単に言えば「マルチ商法」を意味し、違法のものも少なくない。そのほかにもBBという言葉をよく聞く。ヤフーBBやBBフォンといった言葉だが、このBBはBroadband(ブロードバンド)を意味する。DSLは、Digital Sub scriber Line。

 このようにこの業界では多くの略語が使われている。最後に、最近この業界を示す言葉として使われる言葉を紹介しよう。ICE(アイス)という言葉がそれ。インフォメーション、コミュニケーション、エンターテイメントの頭文字で、「私はICE業界で10年の経験があります」といった具合に使う。これからのコンピュータ業界はICE業界だ。(米シアトル発)
  • 1