ReynaとSing&Swing

<ReynaとSing&Swing>5 New York State Of Mind

2003/05/12 15:26

週刊BCN 2003年05月12日vol.989掲載

 私がはじめて憧れのニューヨークへ旅行したのは、12月のとても寒い時期でした。夜になるとクリスマス用のイルミネーションで街中がキラキラ輝き、特に雪の降る日はロマンチックで最高!

 そんななか、ジョン・レノンが殺されたというビックニュースが飛び込んできたのでした。なんと私が泊まっているホテルにその犯人が逃げ込んだとの情報が流れ、警察官は来るし、報道人も来るしで大パニック!

 2度目のNYは、自分自身の充電のため。ダンスレッスンやミュージカルを見たり、ジャズのライブハウスに毎日のように行ったりしました。

 特に印象的だったのは、グリニッジヴィレッジにあるJAZZのライブハウス「ヴィレッジヴァンガード」。

 ラッキーだったことに、今は亡きピアニストのミッシェル・ペトルチアーニがたまたま出演していました。50人入れば満員になるようなところで、時間が早かったせいかお客様もまばらで、ゆったりしたなか、本場で聴く大物アーティスト達の演奏はたまりません。

 その後、3年前にNYに行った際の季節は秋。あるミュージアムのイベントで招待を受け、歌うためでした。マンハッタンから北に車でハイウェイをとばし約40分ぐらいの所にあるマウントキスコという町です。

 そこは静かなところで、近くにはゴルフ場があり、紅葉が大変素晴らしく、私はとっても気に入りました。歌った場所は、週末になると地元の人達でにぎわう大きな一軒屋のレストラン。少し気取ったメインダイニングがあり、別のフロアにはカウンターバー。その奥にまたダイニングがあり、ジャズトリオの演奏がそのレストランのいい雰囲気をかもしだしています。

 ミュージシャン達と打ち合わせをし、いろいろ会話をしていると、日本のブルーノートに何度か出演したと聞き、ビックリしました。「Route 66」を歌った後、カウンターで飲んでいた黒人の叔父さんと目と目が会い、親指を上に向けてウィンクされたのがとても印象的。これも私の「ニューヨークの思い出」。


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●New York State Of Mind(ニューヨークの思い出)
1975年 作詞/作曲ビリー・ジョエル


[村本玲奈]
ジャズシンガー。兵庫県生まれ。血液型はA型。大阪のダンスコンテストに出場し、2度優勝。その奨励金をもとに単身渡米、さまざまなジャンルの音楽に接する。帰国後、歌手デビュー。1986年から本格的なジャズシンガーを目指し、ライブハウスを中心に活動中。
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