Letters from the World

世界標準のコンピュータ

2003/02/24 15:37

週刊BCN 2003年02月24日vol.979掲載

 世界にあるコンピュータの9割以上が、ウィンドウズ というOSを採用している。ウィンドウズコンピュータであれば同じ設計がされているので、どのメーカーのコンピュータを買っても同じだと考える人も多い。実際ウィンドウズを使うコンピュータは、同じような設計がされている場合が多いのも事実だ。

 しかし、実社会で使い始めると色々と違いが見えてくるものだ。この違いが、結構コンピュータの価値を変えることがある。私は仕事柄、飛行機を利用する機会が多い。つい最近もシアトル・成田・関空・サンフランシスコ・シアトルという空港を乗り降りする出張をした。国内線は数時間なので気にはならない。だが、国際線は8時間以上のフライトで、コンピュータのバッテリーが気になる。

 残念なことに、8時間使えるバッテリーを搭載したコンピュータはない。となると機内で電源をもらうことになる。ここでもう1つ問題がある。飛行機の中には一般的な電源がない。そうなると飛行機の中で電源をもらうためのアダプターを購入する必要がある。このアダプターは、全てのコンピュータにつなげることができるわけではない。下記がユナイテッド航空の機内で販売されているパワーアダプターに対応しているコンピュータのリストだ。アップル、コンパック、デル、富士通、HP、IBM、 ソニー、東芝。リストされていないコンピュータは、ユナイテッド航空で電源をもらうことはできない。

 ここで2つ考えておく必要がある。①家電の場合、ティアックのチューナーをソニーのアンプにつなげられないということは考えられない。要するにコンピュータ業界は、電源という最も基本的な部分ですら統一ができてはいないのだ。②電源の標準が完了するまでは、海外出張をする人は、やはり上記のメーカーの購入を考える必要がある。電源を含め、周辺機器などの分野で今後も標準化が進むことを期待している。(米シアトル発)
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