クロのちょっとブレイク

<クロのちょっとブレイク>4 これは必見!

2003/01/27 15:26

週刊BCN 2003年01月27日vol.975掲載

 今年の公開作はシリーズもんや続編だらけ。特にハリウッドはソレが目立つ。これまで娯楽の殿堂&世界のリーダーとしてブイブイ言ってたショウビズ大国が、ここにきて企画が枯渇?

 確かにそうかもしれないが、理由はもうひとつ。認知度(人気)です。大ヒットしたものしか手がけないぶん、それだけ“待ってました!”のワクワクと全作以上の出来を期待しているファンたち。

 作る方のプレッシャーも相当だけど、手抜きすると後がないから力が入る。

 それに、俳優のギャラやハイテク処理やらでどんどん製作費も上がる昨今、“人気シリーズなら格安で”とスターに登場願ったり、俳優自身も“家族の勧めでゼヒ!”ってことになるのでお互いにラッキーな現場という訳ね。

 演出家も才能溢れる新人監督の出番が多いからそれだけ新鮮でパワフルだし。

 そこで今週は今のところのシリーズ必見作を2本。

 まずは20本目のボンド映画「007 ダイ・アナザー・デイ」。朝鮮半島での陰謀を巡って世界を股にかけた活躍も凄いが、ボンドガールに注目!

 知的ビューティのオスカー女優ハル・ベリーが登場して思い切り暴れている。頭から尻尾までハイライト・アクション満載。

 これでピアース・ブロスナンはシリーズを卒業なので(関係ないけど)、薄くなった髪の毛をフサフサにして頑張ってました。これぞ映画マジック!って、ほかの部分もちゃんと観ましょうよ。

 それと、最高に美しくて怖いサイコサスペンス「レッドドラゴン」。ご存じ「羊たちの沈黙」「ハンニバル」のレクター三部作その第一章。どのキャストも演技派にしてプロ中のプロ揃い。

 何故レクター博士がお縄(古いね)になったか、さすがの展開&その描写技。

 一瞬クスっと笑えるラストに拍手しつつ、大好きなレイフ・ファインズの前身タトゥーありの完璧裸体バディに生唾ゴックン。

 あー喉が乾いたってことで、また次回。

[襟川クロ]
年間600本もの新作映画を制覇する元気印の映画パーソナリティ。BAY―FM「アクティブ・ウィークエンド」、COMING SOON TV「クロのムービーデリバリー」ほかに出演中。新聞、雑誌の連載から映画インタビュー、MCまでオールマイティにカバーする。
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