旅-経営者の目線-

<旅-経営者の目線->18.三内丸山遺跡と弘前・角館

2002/11/25 15:27

週刊BCN 2002年11月25日vol.967掲載

 翌日は青函トンネルを通って青森の三内丸山遺跡を訪ねた。ここは5年前に一度訪ねた時に深く感動したところなので、是非部長たちにも知って欲しいと思って今回計画した。

 約5500年前から4000年前までの縄文人の大集落遺跡で、500棟を超える大きな建物跡など復元された規模の大きさと、計画的な集落づくり、その上出土品から見た生活水準の高さなどに驚いた。

 新潟県糸魚川のヒスイや北海道十勝の黒曜石が発掘されるなど、海路広い範囲で交流があったと考えられる。最盛期には、平均気温が現在よりも2度から3度高かったので、海面も今より5mほど高く、遺跡の近くまで海岸が迫っていた。しかし、縄文後期には気温が下がり、海岸線が遠ざかって、海産物その他の食べ物が不足したために、ここを捨てたのか、遺跡は4000年前に急に消えてしまった。

 それにしてもここに1500年も住み続けたという証拠を見て、皆一様に深い感動と衝撃を受け、縄文人に対する認識を新たにした。

 弘前城や角館の桜は満開であった。角館では武家屋敷の枝垂れ桜も桧木内川河畔のソメイヨシノも最高の見頃であった。私はこれまで何度も桜の季節に両地を訪れているが、早過ぎたり、遅過ぎたりして満開を見たことがなかった。それだけに今回満開の美しさを見て、全員流石は桜の名所の名に恥じないと感嘆しきりであった。
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