北斗七星

北斗七星 2002年11月4日付 Vol.964

2002/11/04 15:38

週刊BCN 2002年11月04日vol.964掲載

▼日韓両国のIT関連企業や人が交流する場として、「Korea IT Network(KIN)-Japan」がこのほど設立総会を開き、活動を開始した。韓国情報通信部の傘下にある韓国ソフトウェア振興院が、資金面を含め支援する組織で、会長には金田直己・エイアイエス代表取締役会長が就任。日韓の企業、人が自由に交流することで、双方の相乗効果でIT化に拍車をかける方針だ。会員料は無料。早期に会員データベースを構築し、交流の窓口として機能させる。

▼すでに同様の組織が米国・サンノゼ、中国・北京でも活動を始めており、日本は3番目となる。近隣同士でありながら、これまで両国の間には、こうした交流組織がなかっただけに、「ソフト産業を代表してお祝いをしたい」(佐藤雄二郎・日本情報サービス産業協会会長)と関係者の期待も大きい。これまで日本の自治体が韓国との間にネットワークを構築しようにも、どこに相談に行けばよいか分からなかったが、今後はそんな際にも、橋渡しの窓口になってくれる。

▼もちろん、「日本でITのチャンピオンはと聞くと、恐らく全員が企業名を言うのが普通」、「韓国で同じ質問をすると、今日のIT産業を築いた個人名が人々の口から出てくる」(金田会長)。そんな土壌の違いもある。しかし、いつまでもライバル関係でなく、北米やECに匹敵する東アジア経済圏の視点で、互いの発展を考える時期にきているのも事実。今後のKIN-Japanの活動に注目したい。アドレスはhttp://www.kin-japan.jp/。
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