北斗七星

北斗七星 2002年9月16日付 Vol.957

2002/09/16 15:38

週刊BCN 2002年09月16日vol.957掲載

▼4・7GBの記録型DVDでソニーが動いた。DVD+RW、DVD―RW、DVD+R、DVD―R、CD―RW、CD―Rの6種類のフォーマットに対応した内蔵型と外付け型を年末商戦向けに発売すると発表。DVD業界に与える影響は大きくなりそうだ。以前から開発自体はアナウンスしていたが、いよいよ商品化にこぎ着けたことになる。

▼それにしても、今回の発表はちょっと異例だった。記者会見はもちろん、資料発表もせず、自社ホームページのカタログコーナーにいきなり載せるという形で公表。力の入った商品であれば、記者会見を設定するのが普通なのだが、資料の投げ込みすらなし。ウェブのニュースリリース欄にも載っていないので、広報は一切タッチしていないということなのだろう。次世代DVD「ブルーレイ」の盟主としては、本当につなぎの商品と考えているのかもしれない。だが、実体として業界に与える影響は大きくなっていきそうだ。

▼いずれにしても、+RWと―RW陣営では、否応なく両機能を搭載しない限り取り残されていく。技術的には可能としても、すでに普及しているDVDプレーヤーでの再生を保証するには、気の遠くなるようなチューニング作業を迫られるという。とすると、製品化には多少時間がかかりそうだ。DVD―RAM陣営への影響も大きい。年初にもといわれていたCD―RW/R機能の搭載が遅れており、未だ姿を見せない。せめてそれくらいの機能は載せないと、流れは一気に傾くだろう。
  • 1