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“ケータイチケット”登場

2002/08/05 15:27

週刊BCN 2002年08月05日vol.952掲載

 7月26日、日本武道館に1万3000人もの観客を集めた人気グループ「RIP SLYME」の無料コンサートで、“ケータイチケット”なるものが登場した。三菱商事が開発した携帯電話と2次元バーコードを利用した個人認証システム「モバイルシンボル」がそれ。携帯電話が入場チケットに早変わり。

 観覧希望者はインターネット対応携帯電話から登録。先着1万3000人に2次元バーコードを配信。入場時に、液晶に表示されたバーコードを専用読み取り機にかざし、認証が完了すればOKだ。

 1万3000人という大規模な導入は初めてとあって、関係者は「認証時にエラーは起きないか」、「ユーザーは応募方法を理解してくれるか」など、さまざまな不安を抱えていた。

 しかし、ヘルプデスクには、予想数の5分の1、約200人しか訪れなかった。エラーもあらかじめ予測していたものばかりで、すぐに対処。普段使い慣れている携帯電話だけに、観客はスムーズに入場できたと評判は上々だった。

 演奏中は照明が消されるため、通常は誘導員がチケットを懐中電灯で照らしながら席に案内するが、今回は液晶に座席番号がライト表示されるため、誘導員にとっては“懐中電灯要らず”という“おまけ”まで付いた。
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