美的徒然記

<美的徒然記>9.子供のメイク

2002/04/08 15:26

週刊BCN 2002年04月08日vol.936掲載

 ここ数年、メイクアップの低年齢化が話題を呼んでいる。化粧品メーカーや玩具メーカー各社が小学生や幼稚園生向けのメイク用品をこぞって発売、おもちゃ売場には大人でも十分使えそうなアイテムがずらりと並んでいる。

 すでに飽和しきっている化粧品業界で、なんとか需要を拡大しようというメーカーの思惑が多分に感じられる。ブラウン管のなかでも小学生アイドルがしっかりメイクをして大人顔負けの活躍をしており、こういった環境で育った子たちが自然にメイクに興味をもち「自分もやってみよう」と思うのはごくごく当然のことだ。

 子供のメイクの是非については賛否両論ある。私自身は、大人へと成長する過程で自分をしっかり見つめることは自己のアイデンティティを確立する非常に重要なステップであり、メイクをそのためのワンステップとして捉えられるのであれば、校則でメイクを禁止したりすべきではないと考えている。

 ただその場合、単にハードやハウツーを与えるだけではなく、きちんと社会性を身につけられるような教育が必要であろう。今の世の中は、少々それが欠けているような気がしてならない。

 ところで、@cosmeの会員登録者の最少年齢はなんと6歳。この子たちがどんな大人になるのか――楽しみでもあり怖くもある。

(アイスタイル取締役アットコスメ主宰 山田メユミ http://www.cosme.net/)
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