Letters from the World
盗撮VCDが話題に
2002/01/14 15:37
週刊BCN 2002年01月14日vol.924掲載
そんななかで、最近やけに増えているウイルスメールに混ざって、MPEGファイル付きのメールも飛び込んできた。
一見するとただの寝室盗撮ビデオのクリップだが、登場者のひとりが元台北市議会議員の女性らしいというのが、ふつうのビデオファイルと違うところだ。いたずら好きの友人が、数分間に編集された動画ファイルをクリスマスカードとして送ってきたのだ。
去年の年末はこの盗撮ビデオのVCDが雑誌の付録として出回り、各ニュース番組はこの話題で持ちきりだった。ニュース番組がすべてワイドショーといった展開で、大半の時間をこのスキャンダルに割いていた。
しかも当局がこの雑誌の回収を命じたため、今度はそのVCDとそのコピー版が闇市場に登場してしまった。夜店あたりで、日本円で5000円を上回る価格で取引されているという。
バージョンもいくつかあり、セックスシーンに登場する相手の男性が、それぞれ議員などの有力者ということで、政界でもこのVCDの入手に躍起になっているという。巷ではこのVCDは営業マンの必携ツールとなっているようだ。
VCDというのが台湾らしく、デジタルのビデオの一形態としてDVDとともに、一般家庭に定着していることがわかる。
最近では、VCDやMP3が再生できるDVDプレイヤーの廉価版が日本円で1万円程度の価格で市場に登場している。
今回のVCD騒動がこれらプレイヤーの売り上げにかなり貢献しているのではないだろうか。 (台北発)
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