最近、うちを含めてレビューを軸にしたコミュニティについて尋ねられる機会が多い。ビジネス的な局面が最も関心のあるところなのだろうが、その一環としてコミュニティ運営のノウハウについてもしばしば質問される。

　一般のユーザーに広く参加してもらう仕掛けは、ターゲット層やサイトで提供するサービスによって、その展開方法、運営方法など、サイトによってさまざまであり、一概に述べることはできないだろう。

　サイト正式リリースから1年ちょっと経つ弊社を例にするならば、参加ユーザーと運営側、そして参加ユーザー同士、といった相互の「距離感」をどう想定するのか、というのが実はわりと重要なファクターであったように思う。

　コミュニティを支える基幹システムの設計は、ユーザーの利便性やサイト全体の機能設計とともに、ユーザーが参加することで体感する「距離感」を考慮した導線設計必要であるのではないか。

　それがないとコミュニティを支える秩序はいっきに崩れ去ってしまう可能性が高い。

　近すぎず、遠すぎず、適度に緊張感があるような「距離感」の設定は居心地の良さを感じる大切な要素なのかもしれない。（レビュージャパン　事業統括マネージャー　澁川直子）