4ビット

違いの分かる話

1982/03/15 15:27

 ▽オフコンとパソコンの違う点はなにか。こうした質問をよくうける。多くの場合がシステム面についてである。同じような形をし、仕様も似ているオフコンとパソコンだけに使う側ばかりでなく、売る側も疑問に思っている。パソコンのビジネス利用が唱えられ始めた一昨年ごろもっとも重要なオフコンとパソコン議論のテーマであった。現在は「OSの違い」として落ち着いている。

 ▽今はシステムの違いの争点を受けて、売る側自身の事業形態に議論が集中している。オフコンとパソコンのビジネス形態は根本的に異質ではないのか、である。その結論しだいで、オフコン・ディーラーはパソコン・ビジネスヘの切り込み方を決めることになるわけである。

 ▽オフコンが基本は外販、パソコンは店頭売りである。一人当たりの販売台数は800万円相当のオフコンが月に1台、40万円相当のパソコンは1日1台が平均的な販売数量である。双方とも月間800万円の売上げ高というのも興味深いが、オフコンは5年リース後の買い替えが事業のうま味であるのに対しパソコンはその保証がない。その反面、パソコンのセールス・コストはオフコンに較べて低い。それにパソコンは売りっぱなし商品の性格が濃いため、オフコンのような受注残がない。こうした事業形態の相違は経営者のビジネス感覚に呼応する。今のところ異質として定着しそうだ。
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