32ビット

なめんなよ

1982/03/15 15:27

 ▽本号7面ではパソコンの輸入機御三家を扱った。日本のマイコン・ブームの火つけ役である。昭和50年ごろ、国産機をけちらして登場した姿は、まさにネズミを追いつめるネコの風格があった。もっともこのネコ、最近は「窮鼠ネコをかむ」の例えにあっていささか元気がなさそうなのが気がかりだが─。

 ▽ところで輸入機御三家と書きかけて、ハタと当惑した。例えばオフコン御三家といった場合、その順位については定説が固まっている。シェアの高さをとって三菱、日電、東芝の順である。間違っても順位を入れかえようものなら、どこぞの広報部から大目玉を頂くことになる。が、輸入機御三家の場合この定説があるようで実はない。米国でのシェア、日本での発売順、国内での累計販売台数、いずれかをとっても順位は大幅に入れかわる

 ▽結局、累計販売台数をとって、コモドール、アップル、タンディとした。イニシアルを並べるとCAT。─"なめんなよ"というところか…。かつての風格ある姿を思いうかべ、反撃への期待をこめて、本紙は輸入機御三家を今後CATと呼びたい。
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